Episode

秘密の恋、始めました

抱きつく

「あ゛ーあっつい」



そう言いながら車を降りた彼

タバコに火を付けた

私も降りようとしたら


「暑いから乗ってな」


だって



優しい😳




「パーカー着てるから余計じゃない?」

「そうだね」

「脱げばいいのに」

「脱ぐとシルエットで分かっちゃうかもしれないから…」


なるほどね😊






なんて話を彼として…



タバコを吸い終わった彼が



「よしっ。帰るよ」




その言葉で私も車を降りた



「そうだね。帰らなきゃ」




運転席に行こうとしたけど

まだ帰りたくなくて

彼ともっと一緒にいたくて…




何も言わず後ろに立ってる彼の方を向いて

少しずつ彼に近づいて

そのまま彼に抱きついた




そしたら



ぎゅっ…



彼が抱きしめてくれた





まだ灯りついてるのに…

まだ人がいるかもしれないのに…

それでも抱きしめてくれた

抱きしめてくれたその手から

彼の想いが伝わってきた




嬉しかった






彼は、こういう人だ

甘い言葉なんて何も言わないけど…

逢った時に、こうやって行動で

ちゃんと想いを伝えてくれる

いや…逢瀬の時間を取ってくれる時点で

じゅうぶんな愛情を伝えてくれてるな




「俺、ハッキリしてるから」



『好きじゃなかったら逢わない』



んだから…





抱きついた彼は

優しくて暖かくて…





大好きで愛おしい彼だった