Episode

秘密の恋、始めました

ちょっとだよ

「ちょっとなら出られる」




そう言ってたのに…。







「もう戻る??」

「まだ平気。早すぎると逆に怪しまれる」




「そろそろ戻っちゃう??」

「もうちょい大丈夫」





結局2時間も逢えた。





「ちょっとだよ」


って言ってたのに。



私から電話した時なんて


「書類山積みだし、出れるか分からないよ」


そう言ってたのに。



「なんて言って出て来たの?」

「ちょっと出てきまーすって言って出て来た」



だって。

ホントは、お店にいなきゃいけないのに…。



私の


逢いたい


に応えてくれた。




彼にぎゅーってくっついて、たくさんお話して…


彼の大きな背中に抱きついて…


彼に抱きしめてもらえて…


彼の温もりをたくさん感じた。


彼のことが愛しくて…



大好き



が、溢れた














とっても幸せな時間だった。